コラム

櫻井淳子インタビュー『ピラティスで、本来の自分を取り戻す』

記念すべき第一弾のピラティスオンラインは、ピラティスボディスタジオの代表取締役である櫻井淳子にインタビュー!

Wrote:2021/08/11 Update:2021/09/17

世界で唯一ピラティス氏からの認定者として活動しているロリータ・サン・ミゲェルより第二世代ピラティスティーチャーに認定された正当な第二世代後継者である櫻井淳子。
その櫻井淳子自身が体験した『ピラティスで、本来の自分を取り戻す』ということについて、その経緯や想いについてご紹介いたします。

ピラティスとの出会いは、妊娠~出産後の壮絶な体調不良

― ピラティスを始めたきっかけは、ご自身の妊娠~出産後に経験した体調不良だとお伺いしました。

そうですね、以前は物理化学者として都内で充実した日々を送り、結婚を機に静岡県沼津市に移住してきました。環境の変化に戸惑う中、妊娠が発覚。喜びも束の間、キッチンに水を取りに行くことさえできないほど壮絶な体調不良に襲われました。
妊娠中に多量の薬を服用し、出産1週間前になると『もっと手術設備の整った病院に移ってほしい』と担当医に言われ、直前で病院を変えなければならいということも。
幸いなことに、子どもは無事に産まれましたが、体調は変わらず不調のまま。「出産したら治るだろう」という最後の望みも断たれて、文字通り絶望しました。

―とても辛い経験ですね。環境の変化や妊娠・出産による体調の変化など、たくさんのストレスが身体にのしかかったのですね。

いま思い出しても本当に辛い時期でした。そんな時、藁をもつかむ思いで自宅で始めたのが、たまたま見つけたピラティスのDVDでした。今から16年ほど前のことです。
そこには、"30レッスンで新しい体に生まれ変わる"という、創始者ジョセフ ピラティスの言葉がありました。「でも、今の私は普通じゃない。人の3倍はやろう」と決めて、90日間、1日も休まずに続けました。
すると、ちょうど90日が経った頃、約1年半ぶりに精神安定剤を飲まずに眠ることができました。それどころか、嬉しい、楽しい、出かけたい、など、ポジティブな思考のかけらが、頭の片隅をかすめました。その瞬間、なんとも言えない喜びと、人生を救われた感動から、『この素晴らしさを伝える人になろう』と決意しました。

―「90日間、1日も休まずに続ける」という決意が素晴らしいですね!
 そして、「ご自身が身体の変化を経験したことを通して、多くの人に伝えたいという想いが芽生える」というところまで心境に変化をもたらすピラティスの効果にも驚きました。

この時の経験がこれ以降の大きな壁に挑戦するエネルギーの源となる本当に大きなものでした。

育児をしながら海外で学び続ける日々

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―この後、「人に伝える」ために多くのチャレンジをされたのですよね。

はい。このメソッドの深さを本格的に学ぼうと決めていたので、育児をしながら、何度もアメリカへ渡ることになりました。

―「育児をしながら、勉強のために渡米」というのは、とても大きな決断ですね。

そうですね。当時は英語もできず、金銭的にもかなりの負担がありましたが、「本物のピラティスの価値を日本へ伝えたい」という一心で、人生全てを駆ける勢いで取り組み続け、気がついたら16年が過ぎていました。
本場でやればやる程、「本来の自分を取り戻すこと。それがピラティスメソッドの第1歩」だと確信しました。体や心をあるべき状態にリセットした上で、自分らしい人生を生きるために必要な強さとしなやかさを身につけるという、単なるトレーニングとは異なる効果を体感しました。

―ご自身でより効果を体感されたことが、学び続ける活力になったのですね。

実際に、まるで湧き水のように活力がみなぎってくるのが感じられました。体だけではなく同時に心も豊かになり、たとえば人間関係が良くなって日常がさらに楽しくなる。気づけば本来の自分らしさも手に入れている。それがピラティスの凄いところです。
ただ、本物を求め続けることは、決して簡単なことではありませんでした。ここ日本で学べることは限られているし、なにせ、乳児を抱えながらのチャレンジ。昼夜問わず、まさに24時間を使っての"気が遠くなるような"努力とチャレンジの連続でした。

―その努力とチャレンジがいまのピラティスボディスタジオを作っていらっしゃるのですね。お話を伺う程、ピラティスを学んでみたいという気持ちになります。

コロナ禍のいまだからこそ、ピラティスが人々を健全な心と体へ導く

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―最後に、皆さんへメッセージをお願いいたします。

今はコロナ禍となり、時代の流れに焦りを感じたこともありました。ですが、本物のピラティスで手に入れたことは、心と体の強さとしなやかさです。
確かに今は、社会や生活が変わってしまったけれど、私には人を励ます活力があるし、新しくチャレンジするパワーもあります。もし私が本来の自分を見失っていたならば、コロナでスタジオが閉鎖に追い込まれたと嘆くばかりだったかもしれません。
生きているといろんな障害物が現れます。ただピラティスをやっていると、心と体がひとつになって、きっと乗り越えられる、という自信が生まれてきます。私たちを悩ませる不安や恐れは、自分の頭が作り出すものです。どんな状況でも自分らしくいられること。これらは全て、ピラティスを通して育んできたものです。

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正式なピラティスメソッドの継承者となった今、この真髄を次の世代へ伝えて行くための指導者の育成に情熱を注いでいます。ピラティスを通して、世界の人々が健全な心と体になり、世界平和への一端を担うことが、私の使命だと感じています。
ピラティスボディスタジオでは、オンラインでもピラティスクラスを受講することができます。全国のみならず、海外在住の方もいらっしゃり、多くの方がご自宅でピラティスができるような環境になりました。おうち時間を過ごすことが多いこの機会にぜひ、ピラティスを体験していただければ幸いです。